無料、あるいは公的機関のカウンセリング
「神戸で(あるいは西宮で)、カウンセリングを無料で受ける場所を探しているのですが」
「電話で相談できるところを知りませんか?」
と尋ねられることがあります。開業カウンセラーの料金は、確かに高いですし、無料もしくは格安でカウンセリングを受けることができる場所を知りたいというニーズもわかります(料金をちゃんと払ってカウンセリングや心理療法を受けたいという方は、かささぎ心理相談室までお問い合わせください)。
神戸市、芦屋市、西宮市、尼崎市、宝塚市、明石市などで、無料で利用できる代表的な相談機関をご紹介します。
Contents
無料のカウンセリング
無料のカウンセリングや相談先としては、
- 公的機関での相談
- いのちの電話などのボランティアで行われている活動
が挙げられます。
無料のカウンセリングのメリットとして考えられるのは、やはりまず費用的なことです。
また、医療や福祉施設、他の行政サービスなどと連携しやすいということもメリットとして考えられます。
たとえば、児童相談所で子育てについて相談しながら、子どもを一時保護などで預けたり、あるいは生活保護などの福祉サービスにつないでもらうといったことなどです。
ただし、いずれも対象となる人や問題が限定されていることが多いので、あなたの問題に適した相談場所かどうかということを見定めて利用する必要があります。
また、単発の相談になりやすく、長期的に相談を続けるのは難しいこともあります。
学校の相談室などは、卒業すると利用できなくなることが多いでしょう。
教育相談センター、児童相談所などの無料カウンセリング
不登校やいじめ、発達の問題などの子どもについての心配事は、自治体の教育相談センターで相談することができます。
保護者の相談だけでなく、子どものカウンセリングや遊戯療法を受けられる場所もあります。プレイセラピーともいって、言葉による表現が苦手な子どもさんを、遊びを通じて手助けする方法です。
基本的に、無料で利用することができます。また電話相談が可能な地域もあります。
ただし、その自治体に住んでいることや、子どもの年齢(18歳未満)といった条件があるでしょう。
児童相談所でも、子どもについての相談をすることができます。子ども家庭センターといった名前で呼ばれている地域もあります。非行や虐待などのケースに介入することが多い機関で、一時保護や施設入所などの措置なども担っています。とても忙しいところなので、危機的なケースでないと、継続した相談は受けにくいこともあります。
神戸市こども家庭センター(電話相談や児童虐待への対応、親子のための相談LINEなど)
明石こどもセンター(こどもの育児・しつけ、不登校、非行、発達、育児疲れの相談など)
スクールカウンセラーや学生相談室でのカウンセリング
小中学校にスクールカウンセラーが派遣されることも多くなってきました。
それぞれの学校で週に1回程度、スクールカウンセラーが勤めているという学校が多いでしょう。
子どものカウンセリングだけでなく、保護者の相談もしています。
- 子どもの不登校
- いじめ
- 友人関係
- 先生との関係
- 家族の困りごと
などを相談することができます。
私立の学校でなければ、一般的にはスクールカウンセラーは一人だけで日数も限られていることが多いので、「日程が調整しにくい」「カウンセラーと合わなくても交代できない」といったこともあります。
また、大学の学生相談室や保健管理センターでも、カウンセリングを受けることができます。
居場所的に使うことができたり、あるいは心理教育やグループカウンセリングなどを行っている学生相談室もあります。
企業の医務室や相談室におけるカウンセリング
大きな会社になると、専属の医務室や心理相談室をもっているところもあります。働いている人が、ストレスやうつ病、職場の人間関係について相談することができます。
また、EAP(従業員支援プログラム:Employee Assistance Program)として、外部のカウンセリング機関に相談事業を委託している企業もあります。チケット制などで、福利厚生の一環として利用可能なことがありますので、会社に確認してみてもいいかもしれません。家族が利用できることもあります。
かささぎ心理相談室では、東京海上日動メディカルサービスやフィスメックなどのEAPの会社と提携していますので、お勤め先がこうしたEAPサービスを利用しているなら、5回分くらい無料のチケットをもらえることがあります。人事部などに聞いてみてください。
精神保健福祉センターなどでも相談することができる(心の病気や依存症、DV、ひきこもりなど)
全国の精神保健センターで、心の病気や薬物・アルコール依存、家庭内暴力、ひきこもりなどについて相談することができます。
こころの健康に関する啓発のためのリーフレットなどを配布しているところもあります。兵庫県精神保健福祉センターのサイトからは、『ひきこもりを理解するために』『アルコール依存症からの回復』に関するリーフレットをダウンロードすることができます。神戸市こころの健康センターでは、「自殺予防とこころの健康電話相談」を精神保健福祉士や臨床心理士が受けつけています。月に2度、思春期をめぐる精神保健の問題について精神科医に相談する機会もあります。
また、神戸市各区や他の市でも、精神保健福祉相談が行われています。精神疾患に関すること(医療機関を探したい、入院したい等)や社会復帰に関するさまざまな制度について相談したいというときに利用できます。精神保健福祉相談員は、ソーシャルワーカーが担当していることが多いようです。
男女共同参画センターでの女性相談(カウンセリング)
各地の男女共同参画センターには、相談室が併設されていることが多く、電話や面接で心の悩みや法律相談、不妊相談などを受けることができます。カウンセラーや助産師、医師などが、相談を受けてくれます。兵庫県の男女共同参画センター・イーブンでは、女性の起業などのチャレンジ相談や男性のための相談も行われているようです。
芦屋市や神戸市の参画センターでも、それぞれ相談事業が行われています。
神戸市男女共同参画センターあステップKOBE(電話相談、こころの悩み相談、法律相談など)
芦屋市男女共同参画センターウィザスあしや(家族問題、夫婦関係などの相談、法律相談など)
尼崎市女性センター・トレピエ(女性の悩み相談、法律相談など)
地域若者サポートステーションなどでの相談:ひきこもりや就労支援
全国各地にある若者サポートステーション(サポステ)は、「働きたいけど、自信がもてないし、どうしたらよいのかわからない」「コミュニケーションが苦手」「人間関係が不安」といった、働くことに悩みをもつ15歳~29歳までの若者の就労を支援しています。
キャリアコンサルタントやカウンセラーに相談したり、あるいはさまざまな講座やプログラムで、知識やスキルを身につけることができます。
長いことひきこもっていて、まだ働くというところまで考えられないという方には、たとえば芦屋市には、若者相談センターのような相談窓口が開設されています。
芦屋市若者相談センター「アサガオ」 (ひきこもり、ニート、不登校などの若者へのサポート。電話相談や親の会)
ひきこもり支援|宝塚市公式ホームページ(ひきこもりや発達障害、就労相談など)
いのちの電話などの電話相談
全国のいのちの電話などに、電話相談をすることもできます。365日、24時間対応しているところが多く、またインターネット相談も受けつけています。チャイルドラインでは、18歳までの子どもが電話やネットで相談することができます。いずれも、ボランティアの相談員が対応してくれます(もちろん、ちゃんとした電話相談のトレーニングを受けた人たちですので、安心して相談できますよ)。また、厚生労働省が開設している「こころの耳」というサイトでは、働く人を対象としたメール相談や電話相談を行っています。こころの健康相談統一ダイヤルでは、電話やSNSで相談することができます。
ここまでの相談機関は、いずれも公的なサービスだったり、あるいはボランティアによるサービスなので、ほとんどが無料で相談することが可能です(一部の講座などで、有料のものもあるかもしれませんが、低料金のことが多いでしょう)。
兵庫県いのちと心のサポートダイヤル(うつやひきこもり、DVなどの相談、ひょうご女性サポートホットライン。LINE相談もあり)
西宮市自殺対策事業(電話相談、SNS相談、お金や仕事・家庭の悩みなどの相談窓口)
自助グループ
全国各地にある自助グループでは、依存(アルコールや薬物、ギャンブル、ゲーム、恋愛など)やひきこもり、AC(アダルトチルドレン)といった共通のテーマをもった人たちが集まり、ミーティングを行っています。会場費程度で参加できるところが多いでしょう。カウンセリングとはまた少し違いますが、同じ悩みや課題を持った仲間と集うことで支えられたり、気づくこともあります。余談ですが、ブラッド・ピット主演の『ファイトクラブ』という映画では、主人公の男性がいろんな自助グループを渡り歩いていて、これもある意味究極の自助グループである「ファイトクラブ」にたどり着くという話でした。
ナルコティクス アノニマス 日本 Narcotics Anonymous Japan Official Site(薬物依存からの回復を目指す自助グループ)
GA(ギャンブラーズ・アノニマス):ギャンブル依存の自助グループ
買い物依存症の自助グループ (Shopaholics Anonymous Japan):オンライン(Zoom)で買い物依存の自助グループを開催している。
KA(クレプトマニアクス・アノニマス):窃盗症のオンライン上の自助グループ
NABA(ナバ 日本アノレキシア・ブリミア協会):摂食障害の自助グループ。電話相談も。
SA(セクサホーリクス・アノニマス):不倫・性風俗通い・配偶者やパートナーへのDVや性的虐待・不健全な恋愛やストーカー行為・性的な犯罪行為など、性依存・性的な問題から回復したい人の自助グループ。
エサノン家族やパートナーに性的な問題がある人の自助グループ。
SCA-JAPAN(セクシュアル・コンパルシブズ・アノニマス)性的強迫症(性依存症、セックス依存症)からの回復を目指す自助グループ。
LAA(ラブ・アディクツ・アノニマス)恋愛依存症者の自助グループ。
EA(イモーションズ・アノニマス)感情・情緒的な問題からの回復をめざす人の自助グループ。大阪グループも。
CoDA(コーダ Co-DEPENDENTS ANONYMOUS) 共依存症者の自助グループ。
ACA(Adult Children Anonymous) 子ども時代をアルコール依存症やその他の機能不全のある家庭で過ごした成人の自助グループ。京都、大阪、鶴橋、西宮、姫路など
ACODA(Adult Children of Dysfunctional Families Anonymous):京都、大阪、滋賀など
JUST(日本トラウマ・サバイバーズ・ユニオン)さまざまな心の傷(トラウマ)から生き延びてきた当事者によって運営されているボランティア団体。オンラインでもミーティングあり。
社交不安アノニマス(SPA)Skypeを利用したオンラインミーティングを行なっている。
アディクション×レインボー様々なアディクションから回復したLGBTQたちが集結
ファミリーズアノニマス(FA)アルコール、薬物、ギャンブル、買い物、ネット、ゲーム、スマホ、摂食障害など、家族や友人に依存症の問題を持つ人のための自助グループ。大阪、奈良、滋賀などで開催。
精神科・心療内科で臨床心理士や公認心理師のカウンセリングを受けるには
精神科や心療内科の病院、クリニックなどで、医師の診察以外に、カウンセラーや精神保健福祉士に相談できるところもあります。自立支援医療制度を利用していれば、自己負担が軽減されます。
精神科の病院や心療内科・精神科クリニックなどでは、臨床心理士・公認心理師が勤めているところもあります。カウンセリングや心理療法を受けることができる病院やクリニックも、阪神間でもけっこうあります。ただ、現状の診療報酬制度だと、カウンセリングを提供すると病院の赤字になってしまうので、枠は少なめです。「カウンセラーはいますか」「カウンセリングを受けることは可能でしょうか」とまず問い合わせてみるのがいいかと思います。大抵、「カウンセリングが必要だと主治医が判断したら」と返ってくるかと思いますので、その後、受診してたくさんドクターに話をしてみると、(こんなに話したいならカウンセリングに回そうか)と考えてくれるかもしれません。
この記事は、相談先はどこ? 失敗しないカウンセラーの探し方、選び方からの一部抜粋と補足です。
2025年2月26日、神戸市や西宮市、明石市などの無料カウンセリングの情報や、自助グループに関する情報などを追加しました。