神戸市・兵庫県であなたに適したカウンセリング・相談先を探すには?
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「おすすめのカウンセラー知らない?」信頼できるカウンセラーをどうやって探せばいいか
先日、同僚の看護師さんに「神戸あたりでいいカウンセラーやおすすめのカウンセリングルームを知らない? 知り合いに紹介したいんだけど、カウンセリングってちょっと敷居が高いし、どこがいいのか分かりにくいじゃない」と聞かれることがありました。
「かささぎ心理相談室も神戸から近いですよ」とちょっと宣伝もして、いくつか知っているカウンセリングルームを紹介しました。
確かに、カウンセリングではプライベートな悩みを話すわけですから、安心して心の内を打ち明けられる信頼できるカウンセラーを探したいですよね。カウンセラーとの相性も大切です。
「○○あたりで、おすすめのカウンセラーはだれ?」「評判のいい相談室が知りたい」「こういう相談はどこに行けばいいのか」なんて聞かれることが、ときどきあるので、「失敗しないカウンセラーの探し方、選び方」をここに書いてみることにします。
あくまで一臨床心理士・公認心理師の意見ですので、ひとつの参考くらいにとらえてくださいね。
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すぐに相談したいことがあるという方は、JR芦屋駅そばのかささぎ心理相談室をご利用ください。「カウンセリングのお問い合わせ・お申込み」へどうぞ(初回80分10000円です)。神戸市、西宮市など兵庫県各地、大阪方面からたくさんの方にご利用いただいています。
医療・教育などの幅広い領域での経験が豊かな臨床心理士に、安心してご相談ください。
さまざまなカウンセリング・相談機関
カウンセリングは、どのような場所で受けることができるのでしょうか?
相談先といってもいろいろあるので、まずは代表的なカウンセリング・相談機関をいくつか挙げてみます。それぞれ特徴がありますので、あなたのニーズに適した場所を選んでください。
教育委員会の「教育相談センター」、児童相談所
不登校やいじめ、発達の問題などの子どもについての心配事は、自治体の教育相談センターで相談することができます。名称は、地域によって違うかもしれません。保護者の相談だけでなく、子どものカウンセリングや遊戯療法もできるでしょう。遊戯療法は、プレイセラピーともいって、言葉による表現が苦手な子どもさんを、遊びを通じて手助けする方法です。基本的に、無料で利用することができます。電話による相談が可能な地域もあります。
ただし、その自治体に住んでいることや、子どもの年齢(18歳未満)といった条件があることが多いでしょう。
児童相談所でも、子どもについての相談をすることができます。子ども家庭センターといった名前で呼ばれている地域もあります。非行や虐待などのケースに介入することが多い機関で、一時保護や施設入所などの措置なども担っています。
神戸市総合教育センター(教育相談指導室)では、不登校や子育て、親子関係のカウンセリングやプレイセラピーを行っています。
神戸市こども家庭センターは、子どもの発達や養育の相談、虐待や生活の困難などの支援、療育手帳の申請や判定など幅広く子どもと家庭をサポートする事業を行っています。
スクールカウンセラー、学生相談室
小中学校にスクールカウンセラーを置く自治体も増えてきました。高校では、「キャンパスカウンセラー」と呼ぶところもあります。それぞれの学校で週に1回程度、スクールカウンセラーが勤めているという学校が多いでしょう。子どものカウンセリングだけでなく、保護者の相談もできます。子どもの不登校やいじめ、友人関係、先生との関係といったことから、家族の困りごとなどを相談することができます。
私立の学校でなければ、一般的にはスクールカウンセラーは一人だけで日数も限られていることが多いので、「日程が調整しにくい」「カウンセラーと合わなくても交代できない」といったこともあります。
また、大学の学生相談室や保健管理センターでも、カウンセリングを受けることができるでしょう。居場所的に使うことができたり、あるいは心理教育やグループカウンセリングなどを行っている学生相談室もあります。
企業の医務室や相談室
大きな会社になると、専属の医務室や心理相談室をもっているところもあります。働いている人が、ストレスやうつ病、職場の人間関係について相談することができます。また、EAP(従業員支援プログラム:Employee Assistance Program)として、外部のカウンセリング機関に相談事業を委託している企業もあります。チケット制などで、福利厚生の一環として利用可能なことがありますので、会社に確認してみてもいいかもしれません。家族が利用できることもあります。
かささぎ心理相談室でも、いくつかのEAPの委託を受けてカウンセリングを行うことがあります。
精神保健福祉センターなど
全国の精神保健センターで、心の病気や薬物・アルコール依存、家庭内暴力、ひきこもりなどについて相談することができます。こころの健康に関する啓発のためのリーフレットなどを配布しているところもあります。兵庫県精神保健福祉センターのサイトからは、『ひきこもりを理解するために』『アルコール依存症からの回復』に関するリーフレットをダウンロードすることができます。神戸市こころの健康センターでは、「自殺予防とこころの健康電話相談」を精神保健福祉士や臨床心理士が受けつけています。月に2度、思春期をめぐる精神保健の問題について精神科医に相談する機会もあります。
あた、神戸市各区や他の市でも、精神保健福祉相談が行われています。例えば、精神疾患に関すること(医療機関を探したい、入院したい等)や社会復帰に関するさまざまな制度について相談したいというときに利用できます。精神保健福祉相談員は、ソーシャルワーカーが担当していることが多いようです。
男女共同参画センターなど
各地の男女共同参画センターには、相談室が併設されていることが多く、電話や面接で心の悩みや法律相談、不妊相談などを受けることができます。カウンセラーや助産師、医師などが、相談を受けてくれます。兵庫県の男女共同参画センター・イーブンでは、女性の起業などのチャレンジ相談や男性のための相談も行われているようです。神戸市配偶者暴力相談支援センターでは毎日9時から17時まで電話(078-382-0037)で相談することができます。兵庫県配偶者暴力相談支援センター(兵庫県女性家庭センター)でも毎日9時~21時に電話相談を受け付けています(078-732-7700)。
また、神戸市や芦屋、西宮などの参画センターでも、それぞれ相談事業が行われています。
神戸市男女共同参画センターあすてっぷKOBE
芦屋市男女共同参画センターウィザスあしや
西宮市男女共同参画センターウェーブ
あかし市男女共同参画センター
尼崎市女性センター・トレピエ
伊丹市立男女共同参画センター ここいろ
宝塚市男女共同参画センター・エル
また、内閣府が実施しているDV相談+では、日本全国から電話(0120-279-889)、メール、チャットで相談することができます。
警察への相談
兵庫県警察本部ストーカー・DV相談も毎日24時間対応で、電話相談を受け付けています(078-371-7830)。被害者こころの電話(0120-338-274)、少年の悩みごとの相談(0120-786-109)なども。
警視庁の犯罪被害者相談。犯罪被害者ホットライン(03-3597-7830)、性犯罪被害相談電話(#8103)。
地域若者サポートステーションなど
全国各地にある若者サポートステーション(サポステ)は、「働きたいけど、自信がもてないし、どうしたらよいのかわからない」「コミュニケーションが苦手」「人間関係が不安」といった、働くことに悩みをもつ15歳~29歳までの若者の就労を支援しています。
キャリアコンサルタントやカウンセラーに相談したり、あるいはさまざまな講座やプログラムで、知識やスキルを身につけることができます。
こうべ若者サポートステーション
西宮若者サポートステーション
ひきこもりの相談
神戸ひきこもり支援室では、神戸市にお住まいのひきこもりの方やそのご家族が、電話、Eメール、来所、訪問などの方法で相談することができます。電話相談は、#8900、もしくは078-361-3521です。
兵庫県ひきこもり総合支援センター。兵庫県内(神戸市を除く)にお住まいのひきこもり状態の本人とその家族等のカウンセリングなどを行っています。
芦屋市にも、若者相談センターのような相談窓口が開設されています。西宮市では、こころのケア相談で、ストレスや不眠など心の悩み・ひきこもりについて、臨床心理士等が電話・面接での相談を行っています。コロナ前は、ひきこもり青年の家族交流会も実施していたようです。
いのちの電話などの電話相談
全国のいのちの電話などに、電話相談をすることもできます。365日、24時間対応しているところが多く、またインターネット相談も受けつけています。チャイルドラインでは、18歳までの子どもが電話やネットで相談することができます。いずれも、ボランティアの相談員が対応してくれます(もちろん、ちゃんとした電話相談のトレーニングを受けた人たちですので、安心して相談できますよ)。また、厚生労働省が開設している「こころの耳」というサイトでは、働く人を対象としたメール相談や電話相談を行っています。
その他、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)、いのちSOS(0120-061-338 特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク)、よりそいホットライン(0120-279-338 一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)、チャイルドライン(0120-99-7777)、子供(こども)のSOSの相談窓口(そうだんまどぐち)(0120-0-78310 文部科学省)、子どもの人権110番(0120-007-110 法務省)といった相談先があります。最新の情報は、厚生労働省「電話相談」のページをご参照ください。SNS相談等を行っている団体一覧もあります。
ここまでの相談機関は、いずれも公的なサービスだったり、あるいはボランティアによるサービスなので、ほとんどが無料で相談することが可能です(一部の講座などで、有料のものもあるかもしれませんが、低料金のことが多いでしょう)。
病院やクリニック(精神科・心療内科・小児科など)、保険適用のカウンセリングはあるの?
カウンセラーが勤務している病院やクリニックも増えてきました。医療機関では、臨床心理士がカウンセリングや心理検査を担当していることが多いと思います。ホームページや電話などで、「心理カウンセリングを受けることができるかどうか」「料金はいくらか」といったことを問い合わせてみるといいでしょう。
現在、心理カウンセラーの国家資格としては、2018年にできたばかりの「公認心理師」があります。
2016年5月現在では、カウンセラーによる「カウンセリング」や「心理療法」に関する診療報酬は定められていませんので、保険適応とならないことが多いのです。
*追記:2020年の改訂で、発達障害など児童思春期の精神疾患を対象とした公認心理師によるカウンセリングが保険適用となりました。
(医師による精神療法や認知行動療法は点数化されています。また、2016年の診療報酬改定で、看護師さんも認知行動療法を行うことができるようになりました。ただ、病院にあまり医療経済的なメリットがないために、実際に力を入れているところはまだ少ないのも事実です)。
ですので、カウンセリングは自費になるか、あるいは医療機関の持ち出しサービスとなるかのいずれかが多いと思われます。医師の診察・診療と並行してカウンセリングを受けることがほとんどでしょう。
心身の疾患がある場合などは、医療機関の治療と並行してカウンセリングを受けることが望ましいと思います。また、カウンセリングを受ける前に、医療で身体疾患の可能性を除外しておくことも重要です(気分が沈むといった問題の原因が、身体疾患にあることも考えられるからです)。
カウンセリングと心療内科、精神科の違いは何ですか? もご参照ください。
大学付属のカウンセリングセンター
臨床心理士を養成するための大学院がある大学には、付属のカウンセリングセンターが設置されていることがあります。カウンセリングルーム、心理臨床センターなど、名称はさまざまです。大学院には「一種指定校」と「二種指定校」があり、前者にはカウンセリングの実習機関が必要となっています。
面接室や遊戯療法のためのプレイルームなどが備えられているなど、設備が整っているところが多いでしょう。また、研修中の大学院生が指導を受けながらカウンセリングを担当するため、比較的低料金でカウンセリングを受けることができます。
子どものカウンセリングや親子平行面接(保護者と子どもに別の担当者がついてカウンセリングやプレイセラピーを行います)が必要なときにも、選択肢として考えていいでしょう。
デメリットとしては、大学院生はカウンセラーとしての経験が浅いことが多いということと、卒業(大学院の場合は修了といいます)に伴って、カウンセリングが終わったり、あるいは別のカウンセラーに引き継がれるということが挙げられます。また、まだ公認心理師や臨床心理士などの資格を取得する前のカウンセラーが多いと思われます。
神戸市やその近隣の大学付属のカウンセリングルームをいくつか挙げておきます。
甲南大学心理臨床カウンセリングルーム
神戸学院大学心理臨床カウンセリングセンター
神戸松蔭こころのケア・センター
神戸大学大学院人間発達環境学研究科 心理教育相談室
発達心理臨床研究センター・神戸ハーバーランドキャンパス臨床心理相談室
神戸女学院大学 カウンセリングルーム
武庫川女子大学総合心理相談室
甲子園大学発達・臨床心理センター
関西学院大学文学部心理科学実践センター
講座やグループ、ワークショップ、心理検査などを行っている大学もあります。詳しくはそれぞれのホームページをご覧ください。
自助グループ
自助グループとは、同じ問題を抱える人や家族らが自主的に集まり、仲間と出会い、交流しつつ、助け合える場所です。アルコール依存、ギャンブル依存、薬物依存、ゲーム依存、性依存、アダルトチルドレン 、摂食障害など、カサンドラ症候群、アスペルガーなど、数多くの自助グループがあります。問題によっては、医療機関での治療やカウンセリングよりも、自助グループの方が適している(あるいは併用すると効果的である)こともあるので、検討してみても良いかと思われます。
ひょうごセルフヘルプ支援センター
自助グループリスト(依存症対策全国センター)
自助グループ 一覧 – 特定非営利活動法人ASK
グループカウンセリング・セラピー
グループカウンセリング(セラピー)とは、専門家によってリードし、サポートされる中で、メンバーの相互交流や自己開示を通じて、癒しや成長を得ようとするものです。通常、数名から10人前後のグループで継続的に開催されます。グループカウンセリング(セラピー)の利点としては、個人カウンセリングと比べて料金が安価であるということに加えて、次のようなことが挙げられます。グループ自体が小さな社会であるため、社会的スキル・対人関係スキルを向上させるには、個人カウンセリングよりもより効果的だと考えられます。
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共感と支え: 同じ経験を持つ人々と話すことで、孤独感が軽減され、安心感が得られます。
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自己開示と理解: 自分の感情や体験を話すことで、自己理解が深まり、自分自身を受け入れる手助けとなります。
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新たな視点: 他者の体験や意見を聞くことで、新たな視点や解決策を見出すことができます。
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スキル向上: 対人関係スキルやコミュニケーション能力を向上させるためのトレーニングが行われることがあります。
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持続的なサポート: 定期的に集まることで、長期的な関係を築き、お互いにサポートし合うことができます。
民間のカウンセリングルーム
もちろん、民間のカウンセリングルームや心理相談室でもカウンセリングを受けることができます。カウンセラーが一人だけで個人開業しているところもあれば、私たちのかささぎ心理相談室のように共同経営の場所もあります。また、会社などの形態を取っているところも増えてきました。
カウンセラーの考え方や方法、個性が強く打ち出されていることが多いということが、民間のカウンセリングルームのメリットであり、デメリットでもあります。そのカウンセラーが、あなたに適した考え方やアプローチ、個性をもっていて、信頼できるのであれば、大きな力となることができるでしょう。
Googleなどで「神戸 カウンセリング」「芦屋 カウンセリング」「カウンセリング トラウマ 」「カウンセリング 夫婦」といったキーワードで検索してみると、開業カウンセリングルームがいくつも表示されます。
Google Mapで検索してみてもいいでしょう。
Google Mapには実際に利用した人からの「クチコミ」が掲載されていることがあります。おすすめしているコメントや不満点など、いろんな意見があるので、ひとつの参考にはなるかもしれません。でも、あくまでコメントした人にとっての評価なので、複数のコメントから総合的に判断するのがいいでしょう。
まあ検索で上位に出たからいいカウンセリングルームとは限らないので(SEO業者に頼んで上位表示、なんてこともできるわけです)、カウンセラーのプロフィールや考え方などをよく読んで選ぶのがいいと思います。
無料のカウンセリング
無料のカウンセリングや相談先としては、これまで紹介したような公的機関での相談や、いのちの電話などのボランティアで行われている活動が挙げられます。
無料のカウンセリングのメリットとして考えられるのは、やはりまず費用的なことでしょう。行政サービスとして実施されているカウンセリングは、無料だからといってレベルが低いということはありません。
また、医療や福祉施設、他の行政サービスなどと連携しやすいということもメリットです。たとえば、児童相談所で子育てについて相談しながら、子どもを一時保護などで預けたり、あるいは生活保護などの福祉サービスにつないでもらうといったことなどが挙げられます。
ただし、いずれも対象となる人や問題が限定されていることが多いので、あなたの問題に適した相談場所かどうかということを見定めて利用する必要があります。
また、単発の相談になりやすく、長期的に相談を続けるのは難しいこともあります。学校の相談室などは、卒業すると利用できなくなることが多いでしょう。また、無料のカウンセリングは、忙しい時間帯に予約することができない場合があります。
- 心理的な問題を抱えているが、経済的な負担がある人
- カウンセリングに興味があるが、まだ本格的に受けるかどうか迷っている人
- 短期的なカウンセリングを受けたい人
といった人には、公的機関のカウンセリングが適していることがあります。
有料のカウンセリングー料金の相場は?
民間のカウンセリングルームでの相談は、公的な機関や病院と違って、それなりの料金が必要です。
カウンセリングの料金の相場は、一般的には5000円~15000円くらいの範囲と言えるでしょう。初回の面談の際に、相談料金をクライエントの経済状況に応じて話し合って決めるといったシステムをとっているカウンセリングルームもあります。
決して安いとは言えない金額ですが、料金を支払うからこそ、自分に真剣に向き合うことができるとも言えます。
また、カウンセラーに過度の遠慮や気づかいをしなくてもいいと感じやすいのです。
病院などでは、患者さんがたくさん待っていたり、カウンセラーが電話などに応対しなくてはならないこともありますが、民間のカウンセリングルームだと、その時間はあなただけのもの、という意味合いがより強くなります。
公的機関や病院と違って、プライベートな雰囲気をもったところが多いので、待合室にたくさんの人がいるような場所では相談しにくいといった方には利用しやすいでしょう。
カウンセラーの探し方、見つけ方
「自分の悩みや問題は、どうやら民間のカウンセラーに相談するのがよさそうだ」と思ったときに、どうやってカウンセラーを探すといいでしょうか? いくつかの方法を挙げてみます。
主治医におすすめのカウンセラーを聞いてみる
もしかかりつけの病院があれば、主治医に尋ねてみるという方法があります。精神科や心療内科のドクターであれば、信頼できるカウンセラーを何人かは知っていることが多いでしょう。あなたに適したカウンセラーをおすすめしてくれることもあります。
カウンセラー宛の紹介状を書いてもらえるのであれば、スムーズに連携することができるでしょう。
病院の看護師さんやソーシャル・ワーカーなどに尋ねてみてもいいかもしれません。「知り合いの看護師さんに聞いて申し込みました」と言って来談される方もいます。
カウンセラーに尋ねる
カウンセラーのことはカウンセラーに聞いてみるのがいいのも事実です。カウンセラーをしている、あるいはカウンセリングを勉強している知り合いがいたり、子どもが通っている学校にスクールカウンセラーがいる、というようなことがあれば、「評判のいいカウンセラーを知らないか」と尋ねてみるのも方法の一つです。
公的な機関の相談を何度か利用してみて、より深く自分のことを見つめてみたいと思ったときに、そちらで紹介してもらえることもあるでしょう。
また、現在は大学の相談室に通っているのだけれど、もうじき卒業するので民間のカウンセリングルームを探したい、といったときにも、やはりまずは今の担当カウンセラーに聞いてみるのが最もいいでしょう。
知人や友人、学校や職場の関係者に聞く
知人や友人で、カウンセリングを利用したことがある人を知っていれば、その人に尋ねることもできます。ただ、カウンセラーの得意分野や相性などもあるので、お知り合いにとっていいカウンセラーだからといって、あなたにも適しているとは限りません。
それでも、口コミはひとつの目安となるでしょう。
学校や職場の関係者に聞いて、有益な情報を得られることもあります。また、大学の心理学関係の先生に聞いてみるのもいいかもしれません(心理学と言っても、いろんな領域があるので、「臨床心理学」が専門の先生であれば最もいいでしょう)。
インターネットで検索する
googleやyahoo!などで、「カウンセリング、神戸」といったキーワードで検索すると、たくさんのカウンセリングルームがヒットします。それぞれホームページをもっているので、カウンセラーの考え方や特徴などを読み比べてみるというのが、わりと一般的な「カウンセラーの探し方」でしょうね。
ただ検索で上位にヒットしたからいいカウンセラーというわけでもないので、「たくさん情報はあるけど、どうやって選んだらいいのか」ということが分からずに、かえって迷ってしまうかもしれません。
日本臨床心理士会のサイトにある、臨床心理士に出会うにはというページでは、地域や心の課題などを指定して、臨床心理士に相談できる場所を検索することが可能です。また、『臨床心理士に出会うには』という同じタイトルの書籍にも、全国の臨床心理士の情報が掲載されています。
その他、民間のディレクトリ・サイトでカウンセラーを検索することができるものもいくつかあります。利用者の口コミを見ることのできるサイトもいくつかあります。
こちらは、正直なところ、「玉石混合」といった印象が強いので(かささぎ心理相談室も、いくつか登録してるんですけど)、下で述べるようなポイントを押さえて、ご自身でよく検討する必要があると思います。
「電話帳などで見る」「広告で探す」という方法もありますが、今ではネットで検索する人の方が多くなってきたかもしれません。
「よいカウンセラー」とは?
まずはじめに、「よいカウンセラー」の条件とはどんなことかを考えてみましょう。手元にあった『カウンセリングを受けたいと思ったらQ&A』(上地安昭、創元社)という本をめくってみると、「すぐれたカウンセラーの態度」がいくつか紹介されていました。
カウンセラーには専門家としてのすぐれたコミュニケーションスキルが必要で、以下のようなカウンセリングスキルや態度がクライエントの助けになると書かれています。
受け入れてくれる=受容的態度
相手のあるがままを受け入れる態度。尊敬と思いやり。「こうしたらいいですよ」とアドバイスばかりされるのも、なんだか今までの自分の努力や苦しみを否定されているようで辛いものです。「今の自分」をそのままに受け入れることで逆説的に変化が生じることを「変容の逆説理論」と呼んだりもします。
よく聞いてくれる=傾聴的態度
一生懸命耳をかたむけ、正面から向き合う態度。一般に「カウンセリング」「カウンセラー」というと、「話をよく聞いてくれる」といったことが思い浮かぶでしょう。「話をしっかり聞く」ということは想像以上に難しいことです。もちろん、「アドバイスや意見も欲しい」という人もいることでしょうから、そうした要望に答えてくれるカウンセラーも「よいカウンセラー」と言えます。
気持ちを分かってくれる=共感的態度
相手の立場になって、相手の内面的世界を理解しようとする態度。カール・ロジャーズ の「人が変化するときの3つの条件」として挙げられているのが、「無条件の肯定的関心」「共感」「自己一致」です。共感とは、単に同情したり心が動かされることではなく、「相手の靴を履いてみる」ような態度だと言えます。つまり、相手を分類したり、診断するのではなく、「相手の内側から」その人のことを理解しようとする態度です。
整理してくれる=明確化・具体化の態度
具体的でわかりやすい言葉や表現を使って問題をあきらかにしようとする態度。カウンセリングの「効用」の一つに、話をすることですっきりして問題が整理されるということがあります。聞き手によっては、かえってこんがらがってしまうなんてこともあるので、やはり適切な相槌や質問、要約によって問題を明確にしてくれるカウンセラーが「よい」相談相手だと言えます。
率直な人=純粋な態度
純粋で誠実かつ正直な態度。ロジャーズ のいうところの「自己一致」ですね。この反対が、「カウンセラーの役を演じてるみたいな人」でしょうか。
オープンな人=自己開示的態度
心を開いてあるがままの自分の真実を語る。カウンセラーは、尋ねられたことすべてに答えるわけではありませんが、それでもあんまり防衛的な人は、相談する人も心を開きにくいですよね。
背中を押してくれる人=現実直面化の態度
傷つけないようにじゅうぶん配慮したうえで、クライエントが事実から目をそらさず、現実を直視できるように手助けする態度。
頭でっかちではなく、「今ここ」で関わってくれる人=即自的態度
いま、ここで起こっていることを大事にして相手とかかわる態度。「ああしよう、こうかかわろう」と頭で考えてばかりだと、目の前で起こっていることが見えなくなります。カウンセリングで大切なのは、まずは理論やアプローチは横において、目の前のクライエントの言葉や身体表現をそのまま感じることです。介入する言葉や技法も、「今ここ」のコンタクトから、即興的に、プレイフルに生まれてくるものが最も効果的です。
カウンセリングと「猫の妙術」も読んでみてください。
誠実に向き合って、きちんと耳を傾けることができ、自分を偽らずに相手にかかわることができる。そして、理論や理念ではなくて、いま、ここで起こっていることを大事にしつつ、クライエントが現実を乗りこえていくことができるよう手助けする。
そんなカウンセラーが「いいカウンセラー」と言うことができそうです。また、当然のことですが、「クライエントを自分のために利用しない」ということも大事だと思います。
ここで挙げたようなことは、実際に会ってみないとわかりにくいことです。一度カウンセリングに訪れてみて、どんな人柄かを自分の目で確かめてみると、「このカウンセラーは誠実に私と向き合ってくれているかな」「ちゃんと聞いてくれているか」といったことがわかるでしょう。
カウンセラーが行っている講座やワークショップ、講演、グループカウンセリングなどがあれば、それに参加してみるというのもひとつの手ですね。
カウンセラーの選び方
自分の悩みや問題を相談するのに適しているのは、民間の開業カウンセリングルームだろうということになったとします。
上にも書いたように、信頼できる人に聞いたり、インターネットなどで探した後は、ご自分で選ばなくてはいけません。カウンセリングルームに電話やメールでより詳しいことを問い合せる場合もあるでしょう。
どんなことに気をつけて選べばいいかを少しまとめてみます。
カウンセラーの専門や臨床経験
ホームページに、カウンセラーのプロフィールが書いてあれば、それを参考にしてください。電話やメールで、「カウンセラーの専門は何か? どんな領域の経験があるか」を尋ねてもいいでしょう。
2015年に「公認心理師法案」が可決され、心理職の国家資格が誕生しました。
2018年には第1回公認心理師試験が実施され、私たちも受験しました(なんとか合格をいただいてます)。
ですので、臨床心理士や産業カウンセラーといった資格が、カウンセラーがどのようなことを勉強してきたかというひとつの目安になります。カウンセリングスクールで数週間講座を受ければ取得できる「資格」から、大学や大学院で何年かまなばなければならないもの、あるいは学会での発表や個人分析、スーパーヴァイズなどの厳しいトレーニングが義務づけられているものまでさまざまです。
詳しくは、カウンセラーの「資格」を参照してください。
ただし、信頼できそうな「資格」をもっていたからといって、「あなたにとっていい」カウンセラーだということにはなりません。資格がなくても、あるいは資格を手放しても、優れたカウンセラーはいます。
けれども、なかにはほとんど経験もなく、学んでもいなくて、「カウンセラー」として開業してしまう人もいるので、この点は注意が必要でしょう。
「うつ病を克服しました」→「うつのカウンセラーになりました」
「恋愛問題で苦しんできました」→「その経験を活かして、恋愛カウンセラーをしています」
といった「経歴」をときどき見かけることがあります。個人的な問題や悩みを克服したという経験が、他人の相談を聞く際に役に立たないということはありませんが、大切なのは個別的な体験をある程度普遍的なスキルにつなげるための努力です。そのためにどんなトレーニングや臨床経験を積んできたかも併せて尋ねてみましょう。
カウンセラーの「専門領域」が何かを知るには、たとえば「所属学会」などを聞いてみるのも方法です。
「認知・行動療法学会」に所属している、あるいは「精神分析学会」だとか「箱庭療法学会」だとか、「ゲシュタルト療法学会」などの会員であれば、それぞれの学派やアプローチを学んできたカウンセラーだろうと考えることができます。
また、論文や著書があれば、読んでみてもいいでしょう。けれど、たくさん本を書いているからカウンセリングの能力が高いというわけではないですし、文章を先に読んでしまうことで、先入観や期待が大きくなりすぎるのもあまりよくないかもしれません。
ホームページやブログに、カウンセラーの経験や考え方、アプローチなどについて記載しているところも多いので、それも参考になるでしょう。
たくさん資格があって、なんとか療法ができます、かんとか療法もできますと、「技法」がずらずらと並んでいるのは、個人的には「どうかな」と思います。どれかひとつをマスターするだけでも、相当長い経験や勉強が必要だからです。
「臨床経験」については、率直にカウンセラーに聞いてみてください。
精神科などの病院臨床が長い人であれば、うつ病や不安障害、あるいは統合失調症といった精神疾患をもった人との関わってきた経験があるということになります。精神疾患のある人のカウンセリングは、やはりそれについての知識や経験が必要ですし、ときに精神科や心療内科と適切な連携をもつことだって求められます。
スクールカウンセラーの経験が長い人でしたら、不登校やいじめ、家族関係などの相談にたくさん対応してきたということでしょう。
あんまり質問攻めにするのもどうかと思われるかもしれませんが、あなたにとって大切なことはちゃんと聞いた方がいいでしょう。
「夫婦関係の問題に対応してこられましたか?」「強迫性障害(あるいは摂食障害やパニック障害など)のケースはどれくらい経験しましたか?」といったことを尋ねて、率直に答えてくれるか、誠実に対応してくれるかどうかを確かめてみてください。
カウンセラーの性別や年齢、人柄、相性など
「カウンセラーはどんな人か」「私と合うだろうか」ということは、やはり気になることでしょう。相談内容によっては「異性のカウンセラーには話しにくい」こともあるでしょうし、年齢や印象などが気がかりなこともあるかもしれません。
「女性のカウンセラーがいるから」
「写真や文章を見て、なんとなく合いそうだから」
「電話で話したときの声のトーンが穏やかだった」
といったような印象で選ぶのも、もちろんありです。また、実際に合ってみたときの印象で、カウンセリングを続けるかどうかを決める人も多いかもしれません。
思春期の心理臨床などでは、ときどき「new object(新しい対象)としてのカウンセラー」と言うこともあります。これまで出会ったことのないようなタイプの人物に出会うことが、子どもの成長にとって意味があるというような文脈で語られます。
大人の人にとっても似たところはあるかもしれません。信頼できそうな安心できる人柄で、それでいて、少し意外性もあるようなカウンセラーと出会えると、いい変化が起きやすいでしょう。
「カリスマ的なカウンセラー」なんていう人もときどき見かけますが、個人的な見解としては、「カウンセラーにはカリスマ性なんてあんまりいらないんじゃない?」と思います。「カリスマ・カウンセラー」になったことも、言われたこともないので、実際のところは分かりませんが、むしろ、邪魔になることの方が多いんじゃないでしょうか。
カウンセリングの主体はあくまでクライエント(来談者)です。カウンセラーが「カリスマ」になると、カウンセラーが真ん中に来ることになってしまいかねません。
それに、カウンセリングという営みは、人生の舞台裏です。クライエントは、また日常生活に返っていかなくてはいけません。だから、用が済んだらカウンセラーはぽいと捨てて立ち去ってもらうということも大切なのです。このあたり、カウンセラーとクライエントのもつ関係の独特なところで、とても親密に、プライベートなことを話したり、聴いたりする仲でありつつ、そこには料金という「水臭い」「ドライな」ものも介在していて、時期がくればあっさりと離れるのです(言葉はちょっと悪いですが、「後腐れない」という言い方もできます。余談ですが、「水臭い」と「ドライな」という水分に関する言葉が、どちらも情が薄い、他人行儀だという意味合いをもっているのは、面白いですね)。
もうひとつ大事なポイントとして、カウンセラーは親しい友人や仕事その他での関係のない「他人」であるほうがいいということが挙げられます。カウンセリング以外の日常生活で関わることがあると、プライベートなことを話しにくいですし、現実的な利害関係がカウンセリングに影響を及ぼすこともあるからです。
カウンセリングルームの場所や構造
一般的には、自宅からほどほどの距離で、通いやすい場所にあるカウンセリングルームがいいでしょう。人によっては、「あんまり近所だと話しにくい」ということもあるかもしれません。また、「このカウンセラーがいいから」ということで、遠くから通ってきてくださることもあります。長い時間を費やして電車その他の交通機関に乗ってあれこれ想ったり感じたりしながらカウンセリングルームまでやってくるというそのプロセスも、心を見つめるひと時になっているとも言えます。
ときどき、カフェなどのカウンセリングルーム以外の場所でカウンセリングを行っているところがありますが、原則としてはこれはあまり望ましくないと考えています。プライバシーが守られにくいということもありますし、カウンセリングで場所と時間を定めるのは、「自由にして保護された空間」をつくるために重要なことなのです。
相談室の場所や構造については、たとえばクリニックやサロンのように開かれた感じのところがいいのか、ひっそりと目立たないところがいいのか、といったことが選ぶ基準になるでしょうか。
ビルのワンフロアにあって、看板も出ていて、受付もあるカウンセリングルームは、よりオープンで公的な印象を受けるでしょう。マンションの一室に、看板も目立たないようにして開室しているカウンセリングルームは、よりプライベートなカウンセリングを行なっていると感じられるかもしれません。
ホームページに部屋の写真などが掲載されていると、カウンセリングルームの雰囲気が少しわかるでしょう。最初のカウンセリングではなかなか余裕がないかもしれませんが、実際に訪ねたときに、カウンセリングルームの雰囲気を意識してみるのもいいかもしれません。個人開業のカウンセリングルームは、カウンセラーの個性や考え方が反映された場所になっているからです。
ちなみにかささぎ心理相談室は、一般的なマンションの部屋を借りて開室しているので、初めて来られた方が「家みたいですね」「靴を脱ぐんですね」と驚かれることもあります。
大切なのはあなた自身の感覚や好み
いろいろと挙げてきましたが、実際にカウンセラーと電話で話してみて、あるいは会ってみて、あなたがどう感じるかということがいちばん大切です。
「なんとなくこの人嫌だな」とか「まだよくわからないけど安心できる」といった自分の直感が重要です。
「合わない」と感じるのでしたら、他のカウンセラーに代わるのもありです。
自分の感覚を判断の手掛かりにするときのポイントは、「これは頭が考えてることなのか、私の身体が感じていることなのか」を少し分けてみるということです。
直感は頭ではなく、身体の知恵なので、「からだの声を聞く」ことが重要です。
カウンセリングの料金とシステム
「1回だけの相談」ということもありますが、一般的にはカウンセリングは数回〜15回くらい、あるいは数年にわたって通い続けることになります。
毎週の人もいれば、二週か三週に一度、月に一度、クライエントの希望や状況によって、あるいはカウンセラーの考え方によっても頻度は変わってきます。
そのカウンセラーの料金が、経済的に支払うことのできる額かどうかということが、まず選択の際の基準になってくるでしょう。
料金システムが明確かどうかということもポイントです。「キャンセル料」や「延長料金」については、前もって確認しておくことが必要です。場所によっては、チケット制や前払い制を取っているところもあるようですが、高額な料金を事前に要求するようなところは避けたほうがいいと思います。カウンセリングの後にそのつど支払うのが一般的です。
カウンセリングの料金が高額であれば、それだけ質のいいカウンセリングを受けることができるというわけではありません。先ほども書いたように、料金の相場は、一般的には5000円〜15000円くらいの範囲に入ることが多いですが、カウンセラーの経験やカウンセリングに要する時間や方法によっても異なってきます。
逆に、安ければいいのかと言われると、そうでもないでしょう。カウンセラーがその料金でちゃんとカウンセリングルームを運営して、生活できているかどうかという現実的な枠組みが、カウンセリングのプロセスにも影響を与えると思います。
趣味や片手間でカウンセリングをやられるのも困りますし、あるいは壮大な理念だとか、そのカウンセラーの個人的なニーズ(カリスマ・カウンセラーになりたいとかね)ばかりが前に出るのも問題です。
アメリカの精神科医のハリー・スタック・サリヴァンは、「いちばん信頼のおける治療者は日々の糧のために働く治療者だ」と言いました。
問い合せと申し込み
多くのカウンセリングルームは、病院などと違って予約制となっています。電話やメールで、最初のコンタクトを取ることが多いでしょう。
まず第一に、相談したい内容や、希望の日時、カウンセラーへの要望などを簡単に伝えます。あなたの悩みや問題に、そのカウンセリングルームが対応できるかどうかということも確かめましょう。
続いて、料金や時間、事前に用意するものがあるか、といったことも確認しておきます。
こういったやりとりのときに、しっかりと誠実に対応してくれるかどうか、カウンセラーの雰囲気はどうか、といったことを意識しておくといいと思います。
対応に疑問が残る、どうも合わないと感じるという場合には、「やっぱりもう少し考えてからにします」と断ったっていいのです。
かささぎ心理相談室では、事前に「相談申し込み票」をお送りして、相談内容やこれまでの経緯、どうなりたいかといったことを書いてきていただくようにしています。クライエントにとっては、相談内容を自分で少し整理する機会になると思いますし、カウンセラーも必要なことをもらさず知っておくことができるからです。
カウンセリングに申し込むというアクションを起こしたことそのものが、クライエント自身が問題解決に向かって一歩踏み出したということでもあります。
カウンセリング初回の面接のとき
予約した時間の少し前に、カウンセリングルームを訪ねます。遅れそうなら、電話などで連絡しておいたほうがいいでしょう(遅れると、それだけ相談する時間が短くなります)。
カウンセリングが始まったら、いま困っていることや、悩んでいること、問題について話してください。うまくまとめなくても、感じたままに話せばいいのです。
どんなふうに話せばいいか、うまく話せるかと迷っている方は、
も読んでみてください。
ひととおり話した後は、カウンセラーの意見を尋ねてみましょう。今、あなたが話した困りごとを、カウンセラーはどのようにとらえたのか、カウンセリングで手助けすることができそうなのか、だとしたらどんなふうに取り組んでいくといいと考えているのか。
こういったカウンセラーの「見立て」を聞いて、料金や頻度について話し合い、納得すれば、カウンセリングを継続するということになります。
もちろん、「今日はとりあえず相談したかっただけなので、今後どうするかは持ち帰って考えたい」ということで終わってもかまわないのです。ここで「次回の予約」を無理に取ろうとするカウンセラーは、あまりおすすめしません。
カウンセラーと相性が良くない、あるいはカウンセリングに疑問を感じるとき
何度かカウンセリングに通ってみたけれど、「どうもこのカウンセラーとは相性が良くない」とか「このままここでカウンセリングを続けていて改善するんだろうかと疑問」を感じることもあるかもしれません。
たとえば、
「やはり女性の(あるいは男性の)カウンセラーのほうが話しやすい」
「自分の悩みや症状には、医療機関のほうが適しているのかもしれない」
といった希望があれば、それを率直に伝えてください。
必要に応じて、別のカウンセラーや病院を紹介してくれると思います。
あるいは、今のカウンセラーとそうしたことを話し合うこと自体に意味があるということも考えられます。主治医がいれば、医師としての意見を聞いてみることもできるでしょう。
それでは、あなたにとって最も適切で相性のいいカウンセラーと出会えますよう、私たちもお祈りしています。
最後に、かささぎ心理相談室のご案内もご一読いただけたら嬉しいです。