思春期の大麻使用と統合失調症の関連
トイレの水具合を修理するには灯りが必要だが、電球も切れてしまっているので、もう少し明るくなるまで、最近の臨床心理学の論文をチョロ見しよう(アブストラクトだけ)という流れです。トイレは流れすぎです(前の記事参照)。
by Shea‐Lee Godin, Sherif Shehata
Journal of Clinical Psychology / 2022-01-12 6:09 PM
思春期の大麻使用とその後の統合失調症の発症。縦断的研究の最新のシステマティックレビュー
本研究の目的は、過去のレビューに含まれていない最近の文献を検討し、12歳から18歳の青年期の早期マリファナ使用と成人期初期の精神分裂病発症の相関を確認することである。さらに、マリファナの使用頻度が成人期早期の精神分裂病の発症リスクに有意な影響を及ぼすかどうかを明らかにすることも目的とした。
ということで、6つの縦断的コホート研究を分析したという論文ですね。
ノンパラメトリック検定、フリードマン検定、Wilcoxonの符号付き検定などをして(どれもよう説明できません。公認心理師試験を受ける人は勉強してね)、大麻を高頻度で使用した若者も、低使用者も、いずれも統合失調症のオッズ比に高い統計的有意差がみられたとの結果です。
つまり、大麻の使用頻度が高い場合も低い場合も、統合失調症のリスクの有意な上昇と関連しているということ。
いくつかリンクを貼っておきます。
こちらも。
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